世間一般的には「不倫は悪だ」と何の疑問もなくスッパリと切り捨てられますが、実際不倫している側としては、確かに不倫は悪い事だろうけど、不倫未経験の人にそこまで言われる事なの?そんな疑問を感じる人もいるかと思います。
不倫関係が表沙汰になれば、傷が浅い場合でも夫婦間はギクシャクするでしょうし、最悪な場合には離婚や慰謝料問題にまで発展し、人生までも大きく変わってしまうものです。
そんな事態を踏まえた上で、不倫が世間的に「悪」とされている本当の理由を紐解いていきましょう。
日本は一夫一婦制と決められているから
明治天皇が側室制度を廃止して以降、法的にも「一夫一婦制」が制定されていますが、現代日本が「一夫多妻制」にならないのにはそれなりの理由があります。
現在でも一夫多妻制がある国は、アフリカ大陸の中でも南アフリカに多く、ナイジェリアやガーナ、コートジボアールなどです。
これらの地域に一夫多妻制が多いのが、戦争や紛争が多く戦争で多数の犠牲者が出る事、現金収入が得にくく栄養も満足に取れない環境の中な地域が多く、平均寿命も低い国で生きていく為にも、家事全般をこなす事と引き換えに養ってもらえるメリットがあります。
一夫多妻制の根底には弱者を救済する事だけでなく「男尊女卑思想」も流れていることもあり、女性の権利が脅かされるデメリットにつながることも・・・
一方先進国では当たり前になっている「一夫一婦制」ですが、現代日本では内紛もないですし、命がおびやかされる伝染病が流行する事も少なく、急激に人が激減する恐れもありませんから、かえって一夫一婦制の方が合理的なのです。
そしてもうひとつの大きなポイントは、経済的に豊かな国であったとしても、育てられる子供の数は限られていますし、教育費もかなりかかる為、一夫多妻を日本で実施すれば、たちまち経済破綻しかねないこと。
一夫一婦制なら妻がパートに出る事もできますし、収入が増えていけば経済的にも豊かになり、精神的にも落ち着けますが、何といってもお互いの貞操を守るには、一夫一婦制でいるのが一番安心できるからという理由もあります。
社会の定義として一夫一婦制を守るなら、多数の女性がひとりの男にむらがるような一夫多妻制は混乱を招くだけで、現代社会の視点から見ると不倫を助長する「悪」でしかないのです。
不倫ばかりを繰り返す人の中には、一夫多妻制が夢。浮気は男の甲斐性とよく言いますが、もし甲斐性を発揮して愛人をたくさん作ったとしても、それ相応の収入が必要となる現代先進国にそぐわない制度なのは間違いありません。
誰の子供か分からなくなる
妻が妊娠するのは大変喜ばしい出来事ですが、夫によっては「本当にオレの子?」なんて不謹慎な事を考えてしまう男性もいます。
女性は胎児の父親を知っていますが、男性はどうしても確信が持てないこともあり、一瞬でも胸に疑惑が沸いてしまうのも仕方のない話ではあります。
なかには母親である女性側も、本当の父親が分からない場合もありますが、もし妻が不倫の末夫以外の子供を妊娠したとしても、夫の子として育てようとするしたたかな母親もいるだけに、不倫が悪とされるのも当然の話です。
人としての理性がない
人間と人と大きく分けるのは「理性」的な部分です。
人も動物の一種ではありますが、人間は動物の中での唯一理性的な思考を持てる生き物です。
いくら相手に惹かれていようと、自分が一歩不倫に踏み出してしまえば、夫や妻・子供・親が悲しむ姿が想像できますが、好きになったんだもん仕方ない!そう言い切り不倫に溺れてしまう人は、動物と同類で「理性がない」と周囲から白い目で見られます。
責任感がない
結婚していても恋愛感情が沸いてしまうのは仕方のない事ですが、だからといって簡単に不倫関係になれば、今現在の生活すべてを壊しかねません。
それなのにもかかわらず、恋愛感情のみで突っ走ってしまうような考え無しの浅さが、周囲からみれば責任感がないと感じさせる原因になります。
最後まで人生を共に過ごすと誓い合い、辛い時も悲しい時も支え合うのが結婚であり夫婦の証なはず。
ところが他に好きな人ができたからと、あっさり気持ちが不倫相手に向いてしまえば、新婚当時の誓いは破れ、結婚生活自体が成り立たちません。
夫婦ふたりだけならまだしも、子供がいる場合には、不倫が原因で離婚すれば子供に顔向けできませんし、離婚することになれば、子供から父親・母親を奪う事態になる事すら想像できないまま不倫に走るからこそ、不倫をすれば周囲から冷たい態度を取られます。
配偶者を裏切る行為だから
不倫は夫婦の信頼関係を粉々に壊す行為ですが、不倫している大多数は「バレなきゃいい」としか考えておらず、関係がバレた時の事までは深く考えてもいません。
まさかうちの夫(妻)が不倫なんて・・・と思うのが夫婦ですし、なかには不倫を許し夫婦関係を継続できる人々もいますが、別れた方がマシだと思えるほど精神・肉体的にもしんどい関係を続けていける自信がないなら、本来なら不倫はすべきではないのです。
ところが、ちょっとだけ刺激や違う相手と楽しみたい。そんな気持ちがあると、目の前の快楽ばかりに目が行き過ぎて、一番身近な人の気持ちを考えられなくなり、やがては離婚へとつながってしまうのです。
自分がやっている不倫が「悪」だなんて考えがないからこそ、不倫ができるのかもしれませんが・・・
まとめ
不倫は当事者同士の問題ですし、周囲から「不倫するなんて」と悪者扱いされたとしても、好きになったんだから仕方がない。
何も考えず言い切ってしまうような責任感の無さや、法律で直接裁かれはしないまでも、一夫一婦制を守れないゆるい男女の不倫は、周囲からしてみれば、自分達の倫理観を脅かしかねない異分子と同じなのです。
人の価値観や考え方はまちまちなので、一概に「不倫は悪」だと思えない人もいるかと思いますが、不倫している人は世間的にはどう見られているかどうかをしっかりと把握しておいて損はありませんよ。
この記事へのコメントはありません。